<<10周年&3周年メッセージ>>
当院は10周年、病児保育室うららは3周年を迎えることになりました。長きにわたり御利用いただきました皆様におかれましては、本当に感謝しております。ありがとうございました。
一般的に小児科は生まれたばかりの赤ちゃんから中学3年生になる15歳までを担当する診療科です。開院時に生まれた子は10歳、中学3年生だった子は今では25歳になっていると思います。そう考えると凄いことだなあと思います。さらに、子どもたちだけではなく、最初はおっかなびっくりのお母さんや、お父さんたちが10年もすれば、ずいぶん貫禄がある立派な親御さんになっているのを見て、子どもだけではなく、おとなも成長するのだなという事がよくわかりました。
私は多くの人と同じように、人生において、多くの失敗や挫折を経験し、場合によっては、そのことに対して後悔の念を抱いて生きてきました。実のところ、医師という職業を選んだことを後悔する場面も多々あります。矛盾するかもしれませんが、医師という職業を後悔しておきながら、なぜだか小児科医を選んだことに対しては全く後悔がありません。それは、やはりこういった子どもや親御さんの成長をリアルに見ることができて、とても感動する場面もありますし、自分も教えられる事があるからだと思っています。人間が色々な意味で成熟していく過程を見ることができて、その中で色々な学びを得る事ができる診療科は小児科以外にないと思っています。
最後に、ここまで私たちがしてきたことが、少しでも子どもたちに貢献できていればよいのですが、おそらく、私たちの診療や対応について必ずしも100点満点の点数はつけていただけないだろうなと。。。それは私たち自身が何となく気がついているところもありますが、皆さん(患者さん)の指摘がないとわからない部分も多いにあります。残念ながら、その指摘の全てをすぐに解決することは難しいかもしれません。しかし、できる限り、皆さんの意に沿えるようなクリニック、病児保育室になることを目標に、これからの10年を歩んでいきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
丹 哲士